S**I
世界は猥雑で混沌だ
混沌としていて荒くて粗い。ジャンクロックだ。ギターはアルバム全編に渡って鳴り響き、バロック音楽のような旋律を奏でたかと思えば縦横無尽に暴れるように掻き毟って鳴らされる。ドラムも金属音っぽかったり、ドリルンベースのようだったり、ジャングルの原住民が鳴らす太鼓のようだったり聴こえる。端正で、良くも悪くも破綻の無いロックが巷には出回っているけれど、こんな刺激的な音はここ最近は無かったんじゃないかと思う。音の重さ・軋みが半端ない。不穏なメロディーとスクラッチのようなリズム音の1曲目でアルバムは始まる。「あんたの軍隊に入れてくれ」と歌われ、世界は戦闘状態にあることを宣言しているように聴こえる。2曲目でこのアルバムは世界・社会への苛立ち・憤りを表現しているということを提示する。ただラジオのCM入りのアナウンスナレーションのようなサンプリング音が入って次の曲に移るのが世界への苛立ちもあくまでビジネスポーズなんだと皮肉っているようにも受け取れる。3曲目はギターもドラムの音も前のめりで軋ませながら突っ走っていく。そして Human Sadness。 10分以上もあるこの曲は一大叙事詩のよう。シンセの音が揺らめく中、低い音のギターのアルペジオで幕明ける。この前の曲までは不穏な雰囲気の曲調だったのが、少し趣向が変わる。ギターはボーカル以上に雄弁に物語り、切ないフレーズを響かせて感情を露わにする。ボーカルとギターとシンセがシンクロして繰り返し歌われるサビ?のフレーズは聞き取れないが、「善悪の彼岸で君と会うだろう…」 と歌っているらしい。曲後半ではシューティング音のような電子音が吹雪く中、噛み締めるように歌うボーカル。そしてそのボーカルと交代するようにギターがバロック音楽のようなメタルなリフを鳴り響かせる。10分以上もあるのだけれども、曲調が色々と展開(混沌?)していくので長いとは感じない。ただただ圧倒される。次の Where No Eagles Fly は早いピッチでギター全開で突っ走っていき、ボーカルもそれに応じて突っ走る曲で、アルバム中唯一シンガロングできそうなサビのある曲。そして続く Father Electricity はまるでジャングルの原住民が叩き鳴らす太鼓のようなドラムが鳴り響き、プリミティブな衝動を感じる。以降の曲も早いピッチなものが続くが、アップテンポなリズムが気持ちよく聴こえるのというのではなく、のたうち回りながら転がっているように聴こえる。Xerox でようやくミドルテンポになるが、ドラムのキック音がやたらと重く響く。インド音楽っぽい Dare I Care でようやく情緒が再度現れ、「人生の半分を費やしてしまった、どうでもいい」 と歌われ、ギターがメランコリックなメロディーを響かせる。最終曲は、戦争へ出発する(Off to War…) という表題で、「光が輝くのを待つ」(希望を待つという意味?)と歌ってアルバムを締めくくる。ただ希望に満ちたメロディーでも切ないメロディーでもなく、感情が麻痺したような平坦なメロディーが繰り返し歌われる。戦争の虚しさ、それに参加することへの疲弊感を表しているよう。重くて軋むギターとドラムはノイジーで Julianのボーカルも粗いため、このアルバムは通して聴くと少しシンドイですが、混沌として猥雑な世界を象徴しているかのようです。そして苛立ちながらも混乱しながらも世界に立ち向かおうとしている意志を感じる作品です。
ぼ**い
難解。でも素晴らしい!
難解なので1度聴いたくらいでは理解できないかもしれません。私は5回目あたりからようやく解り、今や一番好きなCDになりました。不協和音ギリギリで一部の人は拒否反応を起こしかねないかもしれませんが、とんでもなく素晴らしいです。これを世にだしたジュリアン・カサブランカスに拍手喝采。
A**F
音楽は救われたか?
ここ10年くらい音楽に絶望してきましたがこれは凄まじくよい内容は上の人の通りです注意点としては大音量で聞くこととジャケが丁寧に扱わないと裂けますストロークス5th(今だに聴いてますがw)では散々なレビューを書きましたが解散でもいいかも??
K**R
これほど聴いていてワクワクするアルバムはそうそうないと思う
ソロ活動をバンドでやってくれた事がすごく嬉しい。1stと全く違った方向性で一見聴きにくい曲が多いけど、これほど聴いていてワクワクするアルバムはそうそうないと思う。
A**ー
カッコいいです。
馴染むまで時間がかかりますが、聴き込むと良さがわかります。ファーストより格段に良いです!
Trustpilot
1 week ago
3 weeks ago